MathTriangleの雑記帳

主に数学について書いていくブログです。数学の他にパズル、謎解き、音楽にも興味があります。

絶対値の性質(5)

|a|^2=a^2=|-a|^2

【証】a=0のとき、絶対値の定義より、|a|^2=a^2=|-a|^2となる事は明らか。

   (i) a>0のとき:

    -a<0なので、絶対値の定義より、

    |a|^2=a^2={-(-a)}^2=|-a|^2

   (ii) a<0のとき:

    -a>0なので、絶対値の定義より、

    |a|^2=(-a)^2=a^2=(-a)^2=|-a|^2

   よって(i),(ii)より、|a|^2=a^2=|-a|^2が成り立つ。■

絶対値の性質(3)

|1/b|=1/|b|(b≠0)

【証】(i) b>0のとき:

    1/b>0なので、絶対値の定義より、

    |1/b|=1/b=1/|b|

   (ii) b<0のとき:

    1/b<0なので、絶対値の定義より、

    |1/b|=-(1/b)=1/(-b)=1/|b|

   よって(i),(ii)より、|1/b|=1/|b|(b≠0)が成り立つ。■

絶対値の性質(2)

|ab|=|a||b|

【証】a,bのうち少なくとも1つが0であれば、|ab|=|a||b|となる事は明らか。

   (i) a>0、b>0のとき:

    ab>0となるので、絶対値の定義より、

    |ab|=ab=|a||b|

   (ii) a>0、b<0のとき:

    ab<0となるので、絶対値の定義より、

    |ab|=-(ab)=a(-b)=|a||b|

   (iii) a<0、b>0のとき:

    ab<0となるので、絶対値の定義より、

    |ab|=-(ab)=(-a)b=|a||b|

   (iv) a<0、b<0のとき:

    ab>0となるので、絶対値の定義より、

    |ab|=ab=(-a)(-b)=|a||b|

   よって(i)~(iv)より、|ab|=|a||b|が成り立つ。■

絶対値の性質(1)

|-a|=|a|

【証】(i) a≧0のとき、-a≦0なので、絶対値の定義より、

    |-a|=-(-a)=a=|a|

   (ii) a<0のとき、-a>0なので、絶対値の定義より、

    |-a|=-a=|a|

   よって(i)、(ii)より、|-a|=|a|が成り立つ。■