MathTriangleの雑記帳

主に数学について書いていくブログです。数学の他にパズル、謎解き、音楽にも興味があります。

幾何のおもしろさ p.5 (公理2)

芳沢先生の教科書 p.92の定理4の証明の為に、幾何のおもしろさに記載されている公理2を定める。

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幾何のおもしろさ p.5

(公理2)
直線lが3点A、B、Cのいずれも通らないとき、lは3つの線分AB、AC、BC
のいずれとも交わらないか、またはそのうち2つと交わって他の1つと交わらない。

f:id:MathTriangle:20170527103307j:image
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新体系・中学数学の教科書(下)(芳沢先生の教科書) p.91 (定理3+)

下記は定理3を拡張したもので、DE//BCのとき、
AD:AB=AE:AC
だけではなく、
AD:AB=AE:AC=DE:BC
も言えることを示したものである。
(但し証明に定理3、5を使っているので、事前にこれらを証明しておかなければならない。)
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新体系・中学数学の教科書(下)(芳沢先生の教科書) p.91

(定理3+)
f:id:MathTriangle:20170527101830j:image

[証]
仮定よりDE//BCなので、定理3より
AD:AB=AE:AC・・・[1]
となるので、点Eを通って辺ABに平行な直線と辺BCとの交点をFとおくと、
EF//ABとなるので、再び定理3よりEC:AC=FC:BCとなる。
よって定理5よりAC:AE=BC:BFとなり、DE//BC、EF//ABより
四角形DBFEは平行四辺形であり、対辺が等しいので、DE=BFとなるから、
AC:AE=BC:DEとなる。よって
AC/AE=BC/DE(∵AE≠0、DE≠0)
AE/AC=DE/BC(∵AC≠0、BC≠0)
AE:AC=DE:BC
となるので、[1]より
AD:AB=AE:AC=DE:BC
となる。■
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新体系・中学数学の教科書(下)(芳沢先生の教科書) p.93 (定理5)

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新体系・中学数学の教科書(下)(芳沢先生の教科書) p.93

(定理5)
f:id:MathTriangle:20170527102036j:image

[証]
(ⅰ)⇔(ⅱ)について:
AD:DB=AE:EC
⇔AD/DB=AE/EC(∵DB≠0、EC≠0)
⇔AD・EC=DB・AE
⇔AD・AE+AD・EC=AD・AE+DB・AE
⇔AD(AE+EC)=(AD+DB)AE
⇔AD・AC=AB・AE
⇔AD/AB=AE/AC(∵AB≠0、AC≠0)
⇔AD:AB=AE:AC

(ⅰ)⇔(ⅲ)について:
AD:DB=AE:EC
⇔AD/DB=AE/EC(∵DB≠0、EC≠0)
⇔AD・EC=DB・AE
⇔AD・EC+DB・EC=DB・AE+DB・EC
⇔(AD+DB)EC=DB(AE+EC)
⇔AB・EC=DB・AC
⇔AB/DB=AC/EC(∵DB≠0、EC≠0)
⇔AB:DB=AC:EC

(ⅱ)⇔(ⅲ)について:
(ⅰ)⇔(ⅱ)より
AD:AB=AE:AC⇔AD:DB=AE:EC・・・[1]
(ⅰ)⇔(ⅲ)より
AD:DB=AE:EC⇔AB:DB=AC:EC・・・[2]
よって[1]、[2]より
AD:AB=AE:AC⇔AB:DB=AC:EC

が成り立つ。■
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中学数学/学研教育出版・牧野正博著 三角形と線分の比の定理の証明 p.423 (練習118)

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中学数学/学研教育出版・牧野正博著 三角形と線分の比の定理の証明 p.423

(練習118)
f:id:MathTriangle:20170527102212j:image

[証]
仮定よりDE//BCなので、上記118より
AD:AB=AE:AC
となり、比例式の外項の積と内項の積は等しいので、
AD・AC=AB・AE
AD・(AE+EC)=(AD+DB)・AE
AD・AE+AD・EC=AD・AE+DB・AE
AD・EC=DB・AE
AD:DB=AE:EC
となる。■
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中学数学/学研教育出版・牧野正博著 三角形と線分の比の定理の証明 p.423 (118)

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中学数学/学研教育出版・牧野正博著 三角形と線分の比の定理の証明 p.423

(118)
f:id:MathTriangle:20170527102318j:image

[証]
DAE=∠BAC(共通)
であり、仮定よりDE//BCなので、
∠ADE=∠ABC(同位角)
である。よって△ADEと△ABCにおいて、
2組の角が相等しいので、三角形の相似条件より
△ADE∽△ABC
である。よって相似な図形の対応する辺の比はすべて等しいので、
AD:AB=AE:AC=DE:BC
が成り立つ。■
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新体系・中学数学の教科書(下)(芳沢先生の教科書) p.91 (定理3)

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新体系・中学数学の教科書(下)(芳沢先生の教科書) p.91

(定理3)

f:id:MathTriangle:20170527101830j:plain

[証]
辺AD、ABを底辺とした△ADE、△ABEの高さをh1とおくと
AD/AB=((1/2)・AD・h1)/((1/2)・AB・h1)
=△ADEの面積/△ABEの面積
となるので、
AD:AB=△ADEの面積:△ABEの面積・・・[1]
となる。よって仮定より線分DE、BCは平行なので、
DEBの面積=△DECの面積
となり、
△ABEの面積=△ADEの面積+△DEBの面積
=△ADEの面積+△DECの面積
=△ADCの面積・・・[2]
となる。一方辺AE、ACを底辺とした△ADE、△ADCの高さをh2とおくと
AE/AC=((1/2)・AE・h2)/((1/2)・AC・h2)
=△ADEの面積/△ADCの面積
となるので、
AE:AC=△ADEの面積:△ADCの面積・・・[3]
となる。よって[1]〜[3]より
AD:AB=AE:AC
となる。■
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中学数学/学研教育出版・牧野正博著 方べきの定理(1) p.421 (116)

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中学数学/学研教育出版・牧野正博著 方べきの定理(1) p.421

(116)
f:id:MathTriangle:20170527103504j:image

[証]
(1)
APC=∠DPB(対頂角)・・・[1]
∠CAP=∠BDP(弧CBに対する円周角)・・・[2]
APCと△DPBにおいて[1]、[2]が成り立ち、2組の角が相等しいので、
三角形の相似条件より△APC∽△DPBである。
よって相似な図形の対応する辺の比はすべて等しいので、
PA:PD=PC:PB
となり、比例式の外項の積と内項の積は等しいので、
PA×PB=PC×PD
となる。■

(2)
AとCを結び、BとDを結ぶ。すると、
APC=∠DPB(共通)・・・[1]
であり、四角形ACDBは内接四角形で∠ACPはその外角なので、内接四角形の性質より
∠ACP=∠DBP・・・[2]
となる。よって△APCと△DPBにおいて[1]、[2]が成り立ち、
2組の角が相等しいので、三角形の相似条件より△APC∽△DPBである。
よって相似な図形の対応する辺の比はすべて等しいので、
PA:PD=PC:PB
となり、比例式の外項の積と内項の積は等しいので、
PA×PB=PC×PD
となる。■
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